農作業死亡事故は、全国で年間約360件発生し、大分県では、年間約9件発生しています。
危険産業といわれてきた建設業の7人/10万人に対し、農業は16人/10万人と農業は最も危険な産業となっています。
JAグループ大分では、毎年春と秋に農作業安全月間運動を行い、ポスターの掲示や声掛けを行い農作業安全の取組みを行っています。
また、毎年地域毎に農作業安全講習会を開催し、農作業事故防止や万が一の場合の応急処置等の講習を行っております。
従業員が事故を起こすと、労働基準法に基づく補償責任(治療費負担、休業補償、遺族補償等)を事業主が負うことなります。労災保険に加入している場合は、労災保険(国)が事業主に代わり給付を行いますが、未加入の場合は事業主自ら補償責任を果たさなければならず多額の出費が必要になる場合があります。
また、法人経営や常時5人以上雇用する個人経営の場合は労働者を労災保険に加入しなければなりません。未加入中に事故が発生した場合、最大2年分の保険料と10%の追徴金を徴収され、労災保険から給付された金額の全額または一部を徴収されることになります。
労災保険の加入手続きは、労働基準監督署で手続きをすることができます。また、JAグループ大分労働保険事務組合にて加入(委託)することができます。
法人経営者や個人事業主等も万が一事故が起きた場合に備え、労災保険に加入することができます(労災保険特別加入制度)。JAグループ大分労働保険事務組合では、農業者が加入することのできる「特定農作業従事者」、「指定農業機械作業従事者」、「中小事業主等」の3つの特別加入手続きを行っております。
補償の範囲や、保険料(掛金)が異なりますので、“農業者のための特別加入制度のしおり”をご参照ください。
なお国の労災保険の補完として、JA共済への加入をおすすめします。
労働者の保険料は、経営者が雇用するすべての従業員(パート、日雇い含む)に支払う賃金の総額に、労災保険料率を乗じて算定します。
農業の場合、労災保険料率は13/1000となっております。(平成31年度の保険料率)
経営者が加入する特別加入については、以下の通り計算されます。
給付基礎日額×365×保険料率
※給付基礎日額は1日当たりの農業収入や所得を目安に3,500円から25,000円のうちから選択し申請していただきます。
※保険料率は3つの制度ごとに率が異なります。(平成31年度の保険料率)
特定農作業従事者・・・9/1000
指定農業機械作業従事者・・・3/1000
中小事業主等・・・13/1000
ご加入を検討される方、詳しく説明を聞きたい方は、お近くのJAまたはJAグループ大分労働保険事務までご連絡ください。
大分市大字古国府1220番地(JA全農おおいた敷地内)
TEL:097-538-6368