JA大分中央会について

ごあいさつ

新年ご挨拶

二宮会長

JA大分中央会
会長 二宮伊作

 新年明けましておめでとうございます。謹んで新年のお喜びを申し上げます。

 平成31年の年頭にあたり一言ごあいさつ申し上げます。

 平成30年は4月に中津市耶馬溪町で山崩れが発生し、また、県内全域にわたり台風が頻発するなど、多くの自然災害が発生しました。被災された皆様には改めてお見舞い申し上げます。近年は、自然災害の発生に伴う農業被害に頭を悩まされており、改めて自然を相手にする農業の大変さを痛感しております。

 一方で、大分県が8年がかりで開発したイチゴの新ブランド「ベリーツ」の栽培本格化や、最上級のおおいた豊後牛を対象とした新リーディングブランド「百年の恵み おおいた和牛」の発表など、嬉しいニュースもございました。生産者をはじめ関係者の努力の賜物であり、改めて敬意を表すとともに、今後とも各ブランドを県内外へと発信して参ります。

 さて、農業・農村を巡る情勢は目まぐるしく変化しております。

 農産物貿易交渉では、TPP11が平成30年12月30日に発効いたしました。また、日EU・EPAについても本年2月1日に発効いたします。急進的に合意・発効に至った両協定により、我が国農業はかつてないほどの市場解放にさらされることとなります。更に、追い打ちをかけるように、米国との日米物品貿易協定(TAG)交渉が年明け早々にも行われる見込みです。

 本県は耕作面積の7割が中山間地であり、家族経営を中心とした小規模な農家も多く存在します。生産現場ではこれらの農産物貿易交渉の影響による手取り減少リスクなど、多くの不安や疑問を抱えています。

 私達JAグループ大分としては、農業者の不安を払拭するために政府に対して十分な説明と迅速な情報開示を強く求めるとともに、農業者が持続可能な農業を実現できるよう、国内対策の充実についても、引き続き求めていきます。また、JAグループ大分自らも、生産者に対して外国産との違いを出し、安心・安全で、より高品質な農畜産物の生産に向けた指導等を行っていくとともに、消費者に対しても、地元で採れた農畜産物の消費拡大を呼びかけるなどの運動を展開していきます。

 また、国内に目を向けると、9月に行われた自民党総裁選挙で安倍総理が勝利し、第四次安倍改造内閣が発足しました。政府の主導する「農協改革」の集中推進期間が2019年5月までとなっており、規制緩和の名のもと准組合員利用規制や信用事業の代理店化など、JAグループに対する更なる圧力が懸念されます。

 一方で、今、JAグループは3つの危機に直面しています。

 一つ目は、農業・農村の危機です。高齢化や深刻な担い手不足等により、農業生産基盤は縮小傾向にあり、農村は深刻な過疎化に直面しています。国民への将来にわたる食の安定供給という観点からも、平成28年度には食料自給率が過去最低の38%となり、食料自給率の減退傾向に歯止めがかからないなど、深刻な状況です。

 二つ目は、組織・事業・経営の危機です。地域社会・経済の疲弊とともに人と人との繋がりの組織であるJAの組織基盤が弱体化しており、事業の取扱高は総じて減少傾向にあります。とりわけ、マイナス金利を背景として、今後、信用事業の収支悪化が見込まれ、JA経営全体への影響の顕在化が避けられない状況です。

 そして三つ目は、協同組合の危機です。世界では、行き過ぎた資本主義・個人主義に端を発する現代の社会・経済が抱える課題を、協同組合の思想と実践によって解決しようとする機運が高まっています。しかしながら、我が国ではその役割と価値に対する無関心あるいは無理解・誤解・曲解等、世界と逆行した動きが見られます。

 これらの様々な問題を打開するため、私たちJAグループ大分は、平成30年11月に開催した第30回JA大分県大会で「創造的自己改革の実践」を主題として掲げ、今後3ヵ年の取り組み方針を決定しました。新たな3ヵ年計画の初年度となる2019年度は、生産者が安心して持続可能な農業を行えるよう、引き続き第28回JA大分県大会で決議した10年後の「JAグループ大分のめざす姿」である、「持続可能な農業の実現」「豊かで暮らしやすい地域社会の実現」「協同組合としての役割発揮」を目指して、JAグループ大分の自己改革として「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」を着実に実践してまいります。

 さて、JA大分中央会は、平成28年4月の農協法改正により、2019年9月をもって連合会へと組織変更いたします。しかしながら、組織変更の有無にかかわらず、JA大分中央会が皆さまに対して果たさなければならない使命と役割は、従来までと何ら変わるものではありません。昨今の厳しい状況の中、いまこそ協同組合設立の原点に立ち返り、農家組合員の方々、そして会員JA・連合会の負託にこたえ、ひいては農業者の所得増大に資するべく、今後とも事業を展開してまいる所存でございますので、何卒皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 最後に、今年は「亥」が干支となっております。「亥」は草木の生命力が閉じ込められた状態のことで、来るべき時に向け確実に準備を行うさまを表します。あらゆる有事の際に対処できるよう力を溜めつつも、県内農業の更なる躍進を目指し、猪突猛進の勢いで邁進していきます。

 今年がJAグループ大分や皆様にとって飛躍の年となることを祈念いたしまして、挨拶にかえさせていただきます。